柏崎原発の再稼動が争点となった新潟県知事選で、脱原発の市民側候補(共産、自由、社民推薦)である米山隆一氏(49歳)が劇的な勝利を挙げた。
心から、おめでとう!の言葉と、この結果を導いた新潟県の有権者、選挙を支えた市民の皆さんに感謝の言葉を贈りたい。
これは、日本のエネルギー政策の流れを変え得る大勝利だと考えるからだ。
原発には慎重な姿勢を取ってきた泉田元知事を、原発推進勢力が卑劣な方法で追い落とし、一時は不戦敗で原発推進知事誕生となるのかと危ぶまれた選挙が、最終的には脱原発勢力の大勝利となって帰結した。この勝利の裏には、三つの要素があると思われる。
1、投票率の9.1%の上昇
2、支持政党なしの投票比率が30%越え
3、出口調査と一緒に行われた「柏崎刈羽原発再稼動」への設問に73%が反対。
(NHKの出口調査による)
もちろん一番多きな要素は3番目。ここまで、県民は再稼動を拒否しているということだ。
この数字は、柏崎刈羽原発の再稼動を強行しようとしている東電や政府関係者にとって衝撃的な数字だろう。
そしてそれが、選挙結果に見事に反映したということである。
見事に反映した理由の一つは、投票率の上昇であろう。
そして、その上昇の理由は支持政党なしの有権者が30%も動いたということ。
その30%の内訳は、60%が再稼動反対。
確実に、有権者が動いて、勝ち取った勝利である。
まさに、緑茶会が唱え続けている「棄権層が動くことで結果は変わる」を証明したのではないだろうか。
なぜこのような「有権者の動き」が生まれたか。
一つは、主張が明確、鮮明であったことだ。
米山さんは、再稼動反対のために「民進党を離党してまで」立った。
民進党が、常に勝てないのは、主張が曖昧、どっちつかずで、しかも言ったことを守らなかった過去実績のせいだ。
そして、選挙直前にあった、泉田元知事の引き摺り落としの工作の数々だ。
73%が再稼動反対を求めている有権者にとって、逆に怒りを増幅させ、怒りの投票へとかりたてたのではないだろうか。
原発推進勢力は、今後はそのようなことが裏目にでるのだということを肝に銘じるべきだろう。
鹿児島に続く新潟での勝利。
原発包囲網が確実に大きくなっていることを実感する。
緑茶会代表 竹村英明
2016年10月17日